③椎間板ヘルニアとは?原因や診断、予防法について解説
椎間板ヘルニアの予防
椎間板ヘルニアの予防方法について解説します。
椎間板ヘルニアは、背骨や椎間板に負担をかけないために正常な姿勢を保つことが大切です。
ここでは予防のための、普段の生活上の動作や姿勢の改善や注意点を解説します。
・姿勢について
基本的には長時間の同一姿勢を避けることが大切です。
腰痛の出やすい方は腰椎のカーブが崩れた姿勢を長時間とっていることが原因になります。そのため、腰椎のカーブを保つことが大切になってきます。
座り姿勢の気を付ける点としては、椅子や机の高さ、腰にタオルを使用することなどが予防として良いでしょう。
・日常生活の動き方
洗面や調理においては、両膝を伸ばした状態で体を前屈すると腰椎への負担が大きくなってしまいます。
軽く膝を曲げて前屈することで、骨盤の前傾や腰椎のカーブが保たれやすくなり、負担が減らせます。
また、足元に10~20㎝の台を置いて片足を乗せることも、同じような効果があります。
荷物の持ち上げについては、腰を下ろして行うことが負担を減らすことになります。
荷物に体を近づけること、重心を低くすることで椎間板への負担が少なく持ち上げることができます。
普段の作業でも意識してみてはいかがでしょうか。
まとめ
椎間板ヘルニアは、軽症であれば手術をしない治療で改善することが可能です。
日常生活での姿勢を気を付けることや、筋力を強化することで予防することが重要になります。
痛みやしびれで歩くのが大変になる前に、ご自身の身体のケアを行いましょう。
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