1.精度管理とは
精度管理の目的
・臨床検査値は健康状態の把握、疾病の診断・治療に関する客観的なデータで、健康状態の評価、決定を左右する重要な指標としています。(臨床検査精度保証教本参照)・医療従事者は、検査で得られた値は、常に正確で、かつ他の施設の検査値とも同等に比較できると考えています。
そのため、検査値の信頼性保証のため、精度保証が求められています。
検査の流れ
1.検査項目の選択と依頼↓
2.検体採取、前処理、搬送
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3.検査・検体受付
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4.検体処理
↓
5.検査・分析
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6.検査値の点検
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7.検査の報告
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8.検査値の解釈(判定基準の選択)
2.内部精度管理(自己評価)
当院では、始業前に必ず内部精度管理を行っています。データが表示されている物を測定し、管理範囲に入っているかで精度を確保します。それぞれの機器が正しい測定結果を返すことを確認した上、患者様の検体を測定しています。毎日測定した結果については、月ごとにバラツキがないか、低め・高めにズレる傾向がないか検証しています。
再現性
・検査機器で同じ検体を繰り返し測定して測定結果の再現性を見る。正確性
・予め定められた目標値との一致性を確認する事で正確性を見る。3.外部精度管理(他者評価)
外部精度管理を主催している機関から、評価を受ける施設へ同一検体を届けます。それぞれの医療機関などで、規定期間に規定条件で測定し、データを提出します。
第3者の評価機関で提出することで、その客観的正確度の保証を得る事ができ、導き出された測定値を解析することで、精度の向上や検査技術の確認ができ、当院の検査技術の標準化への指針とします。
当院の検査科は、日本臨床検査学会や埼玉県医師会、各試薬メーカーが主催している外部管理に毎年参加し、研鑽しております。