股関節の疾患と治療方法

股関節の疾患

 股関節が痛くなる原因の疾患には、変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、関節リウマチなどがあります。

変形性股関節症

 変形性股関節症は、骨盤と太ももの骨の間の軟骨がすり減っていく疾患で、 生まれつき骨盤のかぶりが浅い股関節(臼蓋形成不全)や先天性の股関節脱臼が原因で変形が進んだタイプ、 体重や年齢の影響で関節軟骨がすり減ってしまうタイプなどがあります。

大腿骨頭壊死

 大腿骨頭壊死は、膠原病などの病気の治療のためにステロイドというお薬を使ったあとや、 大腿骨頚部骨折の合併症、あるいはお酒の飲み過ぎが原因で、 太ももの骨の頭の部分が壊死を生じてしまう病気です。

関節リウマチ

 関節リウマチは、全身の関節の滑膜という組織に炎症を起こし、 軟骨や骨が破壊されて行く病気です。 割合は多くはないものの股関節にも破壊が生じることがあります。

 これらの股関節の疾患が進行し、軟骨のすり減りや変形が進行してくると、 歩行時の痛みや股関節の動きの硬さ、足の長さの差などを生じた結果、長く歩くことや、 仕事の時はもちろん、日常生活でも我慢や不便が生じてきます。 また、股関節をかばって歩くため、腰の痛みや坐骨神経痛、膝の痛みが出ることもあります。



治療方法

保存療法

 上記の股関節疾患に対しては、杖の使用や痛み止めのお薬の使用、股関節の周りの筋肉を強化、肥満体形の人には体重のコントロールなどを行う保存療法をまず行います。 しかし、レントゲンやMRIなどで病変が進んでくるとこれらの治療では対処困難となってきます。 そのような場合には、手術を考慮する必要があります。


手術治療

 手術治療は、進行期以上の変形性股関節症に対しては、人工股関節置換術がもっとも効果があり、治療成績も安定しています。
 自分の骨を温存して行う骨切り術に関しては、以前は30〜50歳の患者さんに人工関節手術を受ける年齢までの時間稼ぎ手術として行われてきましたが、現在の人工股関節は長期耐用性が優れてきたため次第に行われなくなってきたといえます。